【WCS2019ウルトラ】BO1特化重力断崖グラネクロ
PJCS予選で使用。僕はレート1804でチキって止めてしまいギリギリ予選落ちましたが、構築共有したごんべえさんがレート1826で本戦出場しました。
構築経緯
基本戦術
ウルトラシリーズが解禁されたとき、まずは前期のサンムーンシリーズや、前回の伝説有りルールであるVGC2016にはいなかった新要素であるウルトラネクロズマについて考察しました。
ウルトラバーストするとS129の種族値で強力な攻撃を撃つことができ、特に拘りスカーフを持ったカプ・テテフとの並びはサイコフィールドで猫騙しなどの先制技を無効化しつつ集中込みで上から強い圧力をかけることができます。この性能に加えトリックルームまで使えるため、敵に回して選択肢にはあってもトリル一点読みはリスクが高すぎてできないと考え、テテフネクロ軸のトリル構築を組もうと考えました。
上から攻めるお供になりがちなカプ・テテフですが、サイコフィールドで猫騙しを防ぐことで初手のトリルサポートや、トリル中のターン稼ぎを阻止できるだけでなく、サイドチェンジで無理矢理ネクロズマを守りながら自身が退場してスムーズに繋げることもできます。
少ないトリックルームのターンで一気に攻めたいため、もう一方の伝説は強力な全体技を持つグラードンかカイオーガが望ましいです。
ネクロズマはスキルスワップなど天候を取り返すことができる技を覚えないため、カイオーガだと対グラードンが厳しくなりそうですが、「重力」を覚えるのでグラードンの断崖の剣をメインに攻めることにしました。
そして基本選出となる最後の1匹ですが、トリル軸の構築の宿命である対モロバレルや、伝説有りルールの癌と言える存在のドーブルに強くしつつ戦術を強化するポケモンとしてカプ・レヒレを採用しました。
場に出すだけで特性のミストフィールドで胞子を無効化でき、伝説2匹が物理攻撃で戦うため威張るで強化することや、癒しの波動で長く戦うことができます。しかも重力が基本戦術のため、命中85の威張るが外れません(笑)
補完のトリルサポート
ネクロズマ、グラードン、カプ・レヒレは動きとして確定ですが、初手のトリルサポートがカプ・テテフだけではサイドチェンジに頼りすぎな面もあり不安定です。そこで特に対イベルタルや相手のガオガエンに強くするため脱出ボタンガオガエンを採用しました。
この戦術はサンシリーズで勝海さんがガオガエン+ルナアーラ+カイオーガでやっていたことなのですが、素早さを伸ばしたガオガエンでトリル前は相手のガオガエンより先に猫騙しを撃ち、トリル後は相手のガオガエンより遅く蜻蛉帰りすることができます。更に、ガオガエンは守る所持率の低さと少しでもダメージを蓄積させたいポケモンであるため、蜻蛉帰りの攻撃先として選択されやすいです。脱出ボタン持ちのポケモンが蜻蛉帰りやボルトチェンジなどの交替技を受けると、脱出ボタン側は交替できますが交替技を選んだ側は不発に終わってしまうため、相手のガオガエンを返さずにグラードンを着地することができます。このパターンや、1ターン目に相手の攻撃を受けた場合はすぐにグラードンの重力断崖に移れるため完全なイージーウィンパターンとなります。
最後の1匹はかなり迷ったのですが、結局ルナアーラが重い(一応臆病ならムーンライトブラスターも7割耐えるのですが)ので、ゴーストZゲンガーを採用しました。
丁度メガシンカ枠が構築におらず、メガシンカっぽく見える?ので奇襲はしやすいはず。もし守られたとしてもファントムガードは剥がせるので最低限の仕事はできます。
ルナアーラの横にこの指とまれを覚えたポケモンがいても、Z道連れをすることで攻撃を吸寄せ味方のネクロズマを守りつつ1:1交換して自分は退場するといった最強ムーブも可能です。この動きは対ルナアーラに限らず、サイコフィールドや威嚇猫騙しがなくても良い相手には積極的に狙えます。
この構築の強み
- 対策必須のゼルネアスが基本の動きで余裕で対処できる
- 動きが決まっていて強い全体技があるため読み要素が少ない
- レヒレが基本選出のため重力催眠など厄介な戦法に強い
- 重力を使うため全ての技が必中
- 物理で能力アップできるためラッキーに強い
- メテオドライブ・フォトンゲイザーで水浸しヌケニンも余裕。最悪威張って自傷させる
個別解説
グラードン
207-247-180-x-118-85
(252-196-0-0-60-0)勇敢S個体値0
- 202(補正無しゲンシグラードン)大地の力を確定耐え
- 物理もガオガエンのZ技が乱数2発だったりDDラリアットで身代わり割れるかが乱数のためHから振る配分
- +2断崖の剣でBに厚いゲンシカイオーガをできるだけ倒したいため極力Aを伸ばす
■だんがいのつるぎ:重力のおかげでメインにできる攻撃技。
■ほのおのパンチ:単体打点。晴れで断崖シングルダメージより少し大きい
■みがわり:ターン稼ぎ対策や場を整える際の時間稼ぎ、威嚇対策などいろいろ
■まもる:横をレヒレに交替して場を整えるときによく使う
@べにいろのたま:この構築においてゲンシカイキのメリット>デメリット
攻撃の要となるポケモン。相手を大きく削ってさえくれれば大事にしなくても良いのですが、最低限の行動保証は欲しいので少し耐久にも回しました。
断崖の剣は天候に依存せず地面の通りも良い環境のため強力ですが、命中85がネックで普通ならこれを主軸には絶対したくありませんが、重力のおかげでとても心強い技になります。実は火力は昨年愛用していたA216鉢巻ランドロスの地震とほぼ同じです(笑)
基本的にはひたすら断崖を撃ち、一撃で倒さないと返しでやられる相手に対し身代わりや守りながらネクロズマをレヒレに交替し、威張る断崖で返しを受けないように立ち回ります。
炎のパンチは撃つ機会は少ないものの、ワイドガードを避けて殴れるため単体技は必要です。また、断崖の剣のシングルダメージより少し大きいため、1発目の断崖でギリギリ半分削れなかったゼルネアスを落としたりなども期待できます。
盤面整理したいときは、守ったターンにガオガエンを出されてしまうと次ターンに猫騙しの的になってしまうため、身代わりから入るほうが安全です。他にも威嚇猫騙し済のガオガエンが引くターンに身代わりを残せると以降威嚇も猫騙しも受けなくなったり、トリルラストターンなど強い場面が多いです。
他の選択肢としては、炎のパンチ、身代わり⇒地団駄、噴火もアリだと思います。
噴火は威嚇の影響を受けないことや重力がなくても攻撃できることが強みで、地団駄はワイドガードの可能性のあるツンデツンデに刺さります。また、猫騙しで怯んだり、強い雨で噴火が消された次のターンに威力が倍になります。
ネクロズマ
204-177-148-133-177-82
(252-0-4-0-252-0) 生意気S個体値20
- 202(補正無しゲンシグラードン)晴れ噴火ダブルダメ確定耐え(222は75%耐え)
- 189(補正無しルナアーラ)ムーンライトブラスター乱数70%耐え(207は20%)
- 183(補正無しイベルタル)ダークオーラ悪の波動Z乱数50%耐え
-
A-1でフォトンゲイザーが特殊
-
S最遅カプ・レヒレ+1
■メテオドライブ:無効のない安定技。ゼルネアスの処理が速い
■フォトンゲイザー:主にグラカイに撃てる技。サイコフィールドで威力が上がる
■じゅうりょく:グラードンの断崖の一貫を作ったりレヒレの威張るを必中にしたり
■トリックルーム:構築の始点
@イアのみ:持前の耐久で発動機会が多く、場持ちを良くさせるため
とにかく攻撃を耐えてトリックルームを決めてほしいので耐久に全振り。足りない火力は威張るで補います。
ここまで振ることで伝説の弱点のZ技や天候込みの大技まで耐えてしまう化物耐久になりました。
これにより、重力断崖で攻めるだけが勝ち筋ではなく、ネクロズマを大きく削れるポケモンをグラードンなどで排除し、癒しの波動と絡めてネクロズマで詰ませるといった強力な勝ち筋が生まれました。
グラードンだけでなく、ネクロズマに威張って戦う場面も多いため、素早さの実数値を82にしてトリル下でレヒレの威張るから攻撃に繋げるようにしました。
持ち物は途中でタイプや能力を変化させれるウルトラネクロZや弱点保険などと迷いましたが、とにかく生き残ることが重要なことと、上記ギリギリの攻撃を耐えてトリルを貼ったあとにしょうもない攻撃で落とされ重力が貼れないといった事態を防ぐために半回復実にしました。自然とHPが4nなのでカプZでも発動します。
当初は弱点保険で威嚇を受けた状態(A+1,C+2)のサイコフィールド特殊フォトンゲイザーでゲンシグラードン一撃といった調整もありましたが、1・2ターン目の行動はほぼトリル重力固定で、弱点保険が発動しようとネクロズマをレヒレに下げたほうが良い場面が多かったためなくなりました。
攻撃に努力値を振っていないため、威嚇を受けるとフォトンゲイザーは特殊になります。
対グラードンにおいては特殊のほうが都合よく、約3分の1のダメージを与えてこちらの断崖の剣の圏内に持っていくことができます。
対カイオーガは余計に弱くなってしまうので、威張るで能力値を上げてフォトンゲイザーを撃つことになります。
カプ・テテフ
146-x-95-182-135-161
(4-0-0-252-0-252)臆病
■サイコキネシス:Zの種として最も火力が出る技
■ムーンフォース:悪やドラゴンの弱点をつける安定打点
■きあいだま:滅多にないが重力が残っている時にツンデツンデやガオガエンを倒せる
■サイドチェンジ:トリルサポート。トリル最終ターンにZ消費でSを上げるのも強い
初手にネクロズマと出して、障害があればサイコキネシスZで粉砕するかサイドチェンジでトリックルームの補佐を行い、問題なくトリルが貼れそうならグラードンに交替します。
テテフを犠牲に死に出しすると無償でグラードンを着地させやすいですが、温存しておくとトリル中に後投げして猫騙しを無効化する働きが見込めます。
そのままトリル最終ターンにサイドチェンジZをすると、素早さを2段階上げることができるので、トリルが切れても削れた相手を上から縛り続けることができてなかなか強い動きになります。
一致技2つとサイドチェンジは確定として残り1つの枠ですが、守るが必要な場面も少なく、重力があってもなくてもワンチャン負け試合を拾えそうな技として気合球を選択しました。他の候補は挑発、マジカルシャインあたりです。
カプ・レヒレ
177-x-158-115-176-81
(252-0-180-0-76-0)生意気S個体値0
■ムーンフォース:安定した攻撃技。ラス1でも勝てる技は必須
@ウイのみ:粘り強くサポートするため
状態異常対策をしながら軸の伝説2匹を手厚くサポートすることが役割。
いばる、いやしのはどうは確定として、何かしら攻撃技がないと猫騙しで隣のグラードンが止められているときや、最後に残ったときに死にかけのポケモンも倒すことができないのでムーンフォースを持たせました。
攻撃技があることで詰めの段階に入る際にレヒレが殴り合って勝てる相手を無理に削り切る必要がなくなるので立ち回りやすくなったと思います。
挑発は断崖の剣の弱点であるワイドガードを止めるだけでなく、トリル返しやこの指とまれなどにも刺さります。特にこの指とまれ・怒りの粉といった吸寄せ技の前では味方にかけるはずの威張る・癒しの波動が吸われてしまうため、レヒレの仕事を遂行するためにも必須です。
他にもあると便利な技として自然の怒りや黒い霧がありますが、「相手を半分削るくらいなら威張って威力2倍にしたほうがアド」「ゼルネアスには元々強くて威嚇リセットは威張れば良い」といった脳筋理論で今の技構成になりました。
配分のバランスですが、ゼルネアスはそれほど脅威ではないですが、対カイオーガなどで特殊技を受けることが多いためDに厚くなっています。全国大会前にごんべえさんから「これだとルナアーラのZでギリギリ木の実が発動しない場合がある」と指摘を受けたので、Bに回して意地ガリョウまで耐える確率を伸ばすのも良いです。
ゲンガー
143-x-81-174-96-178
(60-0-4-188-4-252)臆病
- 147(無補正カプ・コケコ)エレキフィールド10万ボルト確定耐え
- 220(補正有り無振りゲンシカイオーガ)無天候潮吹きダブルダメ確定1発
- シャドーボールZで244-128(H252D4振り)ルナアーラをファントムガード込み確定1発
■みちづれ:Z技で吸寄せてネクロズマを守りながら1:1交換
■ちょうはつ:相手の余計な技を止める
■サイドチェンジ:スカーフテテフ+ルナアーラなどから守るため
@ゴーストZ:このポケモンの採用理由
対ルナアーラに出し、シャドーボールZをぶっぱなしながらネクロズマがトリックルームします。守られてもファントムガードを削りながら安全にトリックルームは貼れるので問題ないです。
もし隣にこの指とまれや怒りの粉を覚えるポケモンがいる場合はZ道連れをしながらトリックルーム、スカーフカプ・テテフなどゲンガーを上から縛りつつルナアーラが動ける盤面ならサイドチェンジしながらトリックルームを決めます。
対ルナアーラに限らず、Z道連れが狙える相手には出します。相手が攻撃してくれずにゲンガーが落ちなかった場合も、道連れは次にゲンガーが行動するまで続くため、ゲンガーより遅いポケモン(トリル下で先に行動する)はゲンガー方向に攻撃できないため、そこからグラードン出し、或いはサイドチェンジでネクロズマ方向の攻撃を受けて死に出しします。
配分ですが、対オーガ系統などにゲンガーより速いポケモンから出来るだけ一撃で落とされる可能性を減らしつつ、(グラードン警戒でエアロックになっていても)相手のカイオーガの攻撃で落ちてくれるような耐久に設定しました。
構築にメガシンカがおらずメガゲンガーに見えるため、行動保証アイテムのないコケコは動き辛いはずだったりで、行動前に倒されてしまうということは特になかったです。
カイオーガが潮吹きでなく根源の波動を撃ち、ゲンガーに外れたときは最悪でした。
ガオガエン
189-183-111-x-111-93
(148-252-4-0-4-100)意地っ張り
■DDラリアット:安定した悪打点
■けたぐり:トリル返しやワイドガードができるツンデツンデを潰すため
■とんぼがえり:安全にグラードンを着地させる
@だっしゅつボタン:スムーズに盤面を整えるため
威嚇+猫騙し+蜻蛉帰りに加え脱出ボタンまで持ったトリルの補助に最適なポケモン。
相手ガオガエンに対面で猫騙しを撃ちたいためSをかなり上げました。レアケースでもっと速いガエンもいるかもしれませんが、普通の構築では少ないし威嚇で判別できて後攻猫をしてしまう事故も発生しないし、速くしすぎると相手のレヒレのミストメイカーより先に威嚇が発動し、胡散臭さが増すと考えました。また、このSでもミストメイカーより速く発動した場合はトリルグラードンメタに熱湯を持っている可能性が高いなど情報を引き出すこともできます。
技ですが、フレアドライブは全く撃つ機会がなく、立ち回りについては後述ですがイベルタル+ゲンガー+ツンデツンデ+カイオーガといった系統の相手に勝つためにけたぐりを採用しました。
悪打点には深く考えず最高打点のDDラリアットを選択しましたが、トリルメタの吠えるを封じたりどこかで役に立つかもしれない地獄突きで良かったと思います。
選出・立ち回り
初手の3匹の使い分けについて
基本的に選出は先発ネクロズマ、後発グラードン、カプ・レヒレが固定で、ネクロズマの隣に置くポケモンだけを考えます。判断の仕方は以下の通り。
カプ・テテフ
- テテフネクロの圧があり、ミスリードも狙えるため障害がなければ再安定
- 相手にテテフ+グラードンがいる場合(最悪ウルトラバースト考慮でムーンフォース+噴火があり得る)
- ガルーラなどガオガエンより速い猫騙し持ちに対して
ガオガエン
- イベルタル絡みの構築にほぼ必須
- 相手が初手にカプ・レヒレを出してくることが濃厚でフィールドを奪えない場合
- ドータクン入りなど相手もトリル
- テテフより速くネクロズマを縛れる並び(グラードン+ウルガモスなど)を止める
- メガゲンガーなどから自主退場できる扱いやすさ
ゲンガー
動きの流れ
- 相手もトリルをする並びでない限りとにかく初手はトリックルーム
- 出来るだけ早くグラードンを着地させ重力断崖
- ネクロズマは重力が終わったら一旦レヒレに交替してグラードンを強化
- トリルラストターンは2回目のトリルを狙うため、ネクロズマが削れていたら交替しながら癒しの波動
- グラードンは相手に大ダメージを与えてくれれば雑に扱って良い。ネクロズマで詰め
各構築への立ち回り
ゼルネレック
カモ。
カプ・レヒレの熱湯でグラードンが大ダメージを受けるが満タンならほぼ耐えるはず。
グラードンを失ってもガオガエンを大きく削れてればネクロズマで詰めやすいです。
グラゼルネ
有利。
グラードンの型判別は気を付けます。
相手のグラードンも最遅で、相手にも最遅威張るレヒレがいる場合のみ同速ゲーになってしまう可能性があります。
オーガレック
取り巻き次第。
レアケースですが初手ガエン(猫)+カイオーガが濃厚ならグラネクロを投げることもあります。相手はレックウザに下げながら水技を撃つしかないためグラをレヒレに下げながらトリルが安全に貼れます。
グラードン即死の可能性が常にあるため慎重に立ち回る必要があります。みがまもで盤面を整えながら威張る断崖を通すことを目指します。
威嚇を受けて最悪カイオーガを倒し損なっても大ダメージを与え、ガオガエンさえ倒してしまえればネクロで詰めやすいです。
グラカイ
有利。
相手ドータクンが勝手にトリルを貼ってくれるため、初手で対面したら重力から入ります。
催眠術が怖いのですぐにレヒレを出すこと。先に威張る断崖を通せる盤面を作ってしまえば勝ちです。
稀にある状況として、こちらグラネクロ、相手グラカイ(天候雨)といった場面では、グラ引きガエン出しで威嚇をかけつつ断崖の剣を受けて脱出ボタン⇒グラードン出しで天候とって蒸発といった鮮やかムーブができます。
グライベル
微有利。
殆ど初手はイベルタル+ガオガエンを出されるので、ガオガエンに猫騙しを撃ちながらトリックルームを貼ります。
イベルタルが物理悪Zなら確定耐え、特殊悪Zなら5割耐え、それ以外のアイテムなら問題ないため、乱数と特殊悪Zの割合的に8割くらい大丈夫です。
イベルタルに猫騙しは相手ガエンと猫騙しの打ち合いになった場合に不利になるだけなので無しです。
トリルさえ決めてしまえばいつもの流れで大体勝ち。相手のグラードンも最遅で同速負け急所だけが怖いです。
オーガイベル
普通。
初手ガエンイベルなら対グライベルと同じ動きになりますが、相手目線こちらのカプ・レヒレへの打点や天候ロックのためイベルタル+ゲンガー+ツンデツンデ+カイオーガの選出が最も多いと予想しています。
初手はイベルタルに猫騙ししながらトリルを選択しますが、ゲンガーをツンデツンデに交替された場合、2ターン目にトリル返しをされることが最も問題です。
そのため、桁繰りとメテオドライブの集中で落としに行きます。トリルではなく岩雪崩の場合、ガオガエンは脱出ボタンでグラードンに繋げます。
この構築系統のツンデツンデは天候をとるためにスキルスワップを覚えていることが多く、ジャイロボールとトリックルームはほぼ必須のため「岩雪崩を撃たれた場合はワイドガードは持っていない」と判断して断崖の剣で押し切ります。シュカの実を持っていても2ターン目に怯まずメテオドライブが当たっていれば合わせてほぼ落とせます。
基本の流れに持っていければ威張る断崖で押し切るか、天候をとる手段が少ない構築のため最終的に晴れになるように詰めていけば勝てます。
ゼルネネクロ
微有利。
ゼルネアスは怖くないので瞑想ネクロズマだけが問題です。
トリルを貼ることは簡単ですが、瞑想を積まれると大地の力でほぼ一撃でグラードンが落ちるほか、Z技でレヒレも一撃で落とされるので注意して立ち回ります。
返しで倒されても良いので、とにかくガオガエンを倒すことが出来ればネクロズマ+レヒレで詰めれます。
グラネクロ
or
普通。
相手もこちらのようにトリルなのか普通にウルトラバーストするのか判断が難しいので基本の動きを崩さずに行きます。
ウルトラネクロズマで威嚇1匹ならやや有利、威嚇2枚ならやや不利、トリルならミラーマッチの糞ゲーです。
相手ネクロズマが月食の場合、ウルトラバーストするなら日食と何も変わりませんが、バーストしないトリルルナアーラZの場合はかなり不利になります。
ルナグラ
やや不利。
ルナアーラの技構成とガルーラなど肝っ玉猫騙し持ちがいるかどうか次第です。
ゲンガーのZが通れば勝ち。守られてもワイドガードやトリックルームを覚えてなければ有利、覚えていれば不利になります。
ルナオーガ
不利。
ゲンガーのシャドーボールZが通れば勝てますが、無理だと相当キツイです。
ワイドガードを持っている想定で挑発を当てようと立ち回ると手数でどうしても不利になるので、持っていないことお祈りでガンガン断崖を撃ったほうが勝率高そうです。持っていなかったり、持っていても相手が欲張ってワイガを押し続けずに普通に動いてきたら勝てます。
ルナゼルネ
微有利。
ルナアーラはキツイですがゼルネアスには滅法強いのでルナアーラさえどうにかすればといった相手です。
ゲンガーのシャドボZや道連れZが決めれなくてもグラカイのような強力な駒がいないので余裕を持って動けます。
この構築のルナアーラは最速が多いので万一ムーンライトブラスターを受けても耐えることが多いのも少しだけ楽。
グラミュウツー
有利。
テテフライドのような重力催眠系はわざわざ相手から重力を貼ってもらえるので、初手でテテフなどをレヒレに即引きからトリックルーム⇒ネクロズマをグラードンに交替しながら威張るなどでカモです。
重力絡みでないにしろ、ミュウツーのシャドーボール程度ではHDネクロズマは全然削られないのでグラさえしっかり処理すれば負けません。
QRレンタルチーム
全国大会での調整
マスターカテゴリではごんべえさんがゲンガー⇒メガライボルトの変更と微調整を加えて使用した結果、スイスドロー3-4でした。
メガライボルトへの変更理由として、オーガレックにBO3でも戦える立ち回りを増やしつつ、苦手なルナオーガに強くする目的がありました。
しかし、何より総合時間制が最もネックで、特に盤面を整えてから攻めるために2回以上トリルを貼って崩すオーガレックに3度TOD負けをしたらしく、あと数ターンあれば勝てたのにと嘆いていました。
僕自身が参加するわけではなくメールが届かないため、総合時間制に気付いたのが直前で構築を変更する時間がありませんでした。元々BO3に不向きな構築なので、もし自分が権利を獲得できていれば全然別の構築(特にウルトラネクロズマはZ技の演出時間が長く、一体倒しながら時間を浪費できるためTOD勝ちを考慮に入れたもの)を作っていたと思います。
シニアカテゴリではコトネちゃんがライボルト入りでベスト16、シュウくんがゾロアーク入りでベスト32でした。
シュウくんにいたっては前夜に深夜テンションで「もうゾロアークでいいんじゃない?(特性の都合上)ネクロズマにしか化けられないけど、俺ならゾロアークの可能性あるネクロズマにZ撃ちたくない。特にルナアーラはゾロアークの悪Zで死ぬから動かしたくもない。どうせ出すつもりないから適当な個体でいいよ。もしベスト8まで残ったら公開されるから変じゃないように技性格持ち物はそれっぽくしてね。努力値はなんでもいいよ」と言ったらそのまま行ってしまいました(笑)
反省
予選を抜けられなかったのはとにかく自分のメンタルが弱かったからなのですが、今回は構築を共有しすぎたと思います。
大会の参加人数は多いから大丈夫だろうと油断していましたが、計6人10ROMで全員が高レートで戦っていたため、近いレートと当たりやすい仕様もあり、最終日の高レート帯は誰かしらに当たっていた可能性が高いです。
実際何度か初手からトリル一点読みの動きを通されるなどして負けてしまいました。再戦と分かっていれば動きを変えれますが、自分は分からず相手だけ知っている可能性があるというのは不利すぎました。
一応使用者の結果としては、
びちょ:1804
ごんべえ:1826
フロッゼ:1780
いづみ:1760台
りゅうせい:1760台
ユラ:1804から1500台のトリトドンに地割れで伝説2匹落とされる
といった感じに誰が使っても高レートを叩きだせる良いギミック構築が出来たとは思います。
伝説有りのGSルールは一手の重みや択ゲーが多く苦手でしたが、来年以降はおそらくどちらともいえない地方限定ダブル、得意な全国ダブルと続いていくはずなので、しっかり考察してまた世界大会で結果を残せるよう努力したいと思います。
長い文章になってしまいましたが、読んでくれた方ありがとうございました。